チニングのメインラインは、PEラインが主流となってきています。
0.6号から0.8号の細いPEラインにショックリーダーを組むことで、飛距離やルアーの操作性、感度を上げることができます。
またリーダーの素材を変えたり、太さや長さを変えることでエントリーする釣り場にマッチしたシステムになるのです。
知っておくと釣りの引き出しが広がるチニングのリーダーについて今回はお話します。
おすすめ商品もありますので、どういう場面で有効的に使えるのかを知って是非試してみてください。
チニングでリーダーにこだわるメリット
メインラインの消耗を抑える
どのジャンルの釣りでも言えることですが、リーダーを組むことによりメインラインの消耗を減らすことができます。
チニングは、牡蠣殻地帯やゴロタなどの根がかりの嵐というべき場所で釣りをするが多いジャンルです。
根と上手く付き合っていくジャンルの釣りなわけです。
PEラインは根ズレに弱いラインなので、折角ヒットしてもファイト中に走られ根にラインが挟まってしまいラインが切れてしまった、なんて場面に遭遇します。
そんな時にリーダーを組んでおくとそんな場面の回数が激減します。
飛距離と強度を確保できる
PEラインは強度が高いラインです。
太い程強度は高くなり、迫力あるチヌの引きに耐えることができます。
しかし、太いと飛距離が落ちてしまうので使いづらくなってしまいます。
そこでリーダーの登場です。
リーダーを組むことにより細いPEラインで飛距離を確保し、一部分だけリーダーで太くして強度を上げることができるので、正しく組むことによりチヌとの綱引きでも負けません。
釣り場でラインの素材を変えることができる
メインラインは変えることなくリーダーの素材を状況に応じて変えることができます。
選び方のパートで後述しますが、ナイロンラインとフロロカーボンラインでは特性が大きく違うので、フィールドに応じてラインの特性を活かすことがで釣りがしやすくなります。
PEライン単体では扱いにくい場所でも問題なく釣りをすることができるのです。
アクションの幅が広がる
PEライン単体では出すことのできない複雑なルアーアクションをすることができます。
例えば、PEラインとナイロンラインで結束した場合、ポッパーなどの浮力の高いルアーが使いやすくなります。
ポッパーでストップ&ゴーをする際のストップのアクションに注目してください。
ルアーは浮いていますが、比重の重いフロロカーボンラインの場合はリーダーが沈んでいってしまい、頭だけ下を向く状態になります。
また糸ふけが出やすくなるので、浮力の強いルアーを使う場合はナイロンラインの方が扱いやすい素材となるわけです。
チニングに最適なリーダーの選び方
フロロカーボン
根ズレに強い
フロロカーボンは根ズレに強い性質を持つので、ボトムチニングに最適です。
ストラクチャー周りの釣りをする場合に最適なラインとなっています。
チヌは牡蠣殻やゴロタ帯に定住しているので、根との関わりが強い魚です。
そんな根に対してアプローチをかけていくので、ラインが擦れてしまい切れる可能性があります。
フロロカーボンは耐摩耗性を持っているので、切れにくい素材となっています。
ストラクチャー周りをタイトに攻めたい場合は、フロロカーボンでリーダーを組みましょう。
比重が重い
海水の比重は1.02となっており、フロロカーボンの比重は1.78となっています。
比重が重いので、沈みやすい性質を持っています。
メインラインのPEは比重が海水よりも軽いので浮き上がる性質をもっていますので、フロロカーボンと組み合わせることにより、狙った場所に素早くリグを落としてくれます。
PEライン単体だと上手く落ちてくれません。
ボトムチニングの場合、タイトなストラクチャーや駆け上がりの牡蠣殻帯に素直に落ちてくれることは非常に助かります。
感度が良好
フロロカーボンは伸張性が低く、ハリとコシがあるため感度が良好です。
根が近くにあることや細かいアタリの情報を手元に送ってくれます。
ストラクチャー周りをタイトに攻めるボトムチニングにとって細かい情報は非常に有益です。
情報があることで、根がかりする前に対処することができることやアタリの判別をアングラーに教えてくれるのです。
ナイロン
直線強度が強い
直線強度とは、ファイト中にラインが張っている状態の時の強度のことを指します。
チヌはフッキングと同時に走りますので、強度が弱いと切れてしまうわけです。
ポッパーやフローティングミノーを使ったトップチニングに有効なラインとなっています。
しなやかさがあるラインなので、チヌとのファイト中でもラインが衝撃を吸収してくれるので引っ張る力が強くなります。
沈みにくい
ナイロンラインの比重は1.14なので海水と比べると重いのですが、沈みづらい傾向にあります。
トップチニングをする際にPEラインの浮力とルアーの浮力が手伝い、浮力の強いルアーの浮き上がりが早くなるのでルアーを操作しやすくなります。
ウェーディングをしながらのリバーチニングの時は大活躍してくれるラインです。
コストパフォーマンスが良い
なかには色々なコーティングを駆使した高価なナイロンラインはありますが、全体的にフロロカーボンラインよりも安価なものが多いのが特徴です。
最近では100円均一ショップでも販売されています。
釣り具メーカーが作ったナイロンラインよりも伸びやすく、強度は落ちますが100円で買える時代になりました。
太さ
メインラインとのバランス
メインラインに対しリーダーは約3倍の太さがバランスが取れたセッティングだとされています。
PEライン0.8号であれば3lbなので必要なリーダーは9lb前後が最適となっています。
9lbだと2号から2.5号が最適というわけです。
このメインリーダーとのバランスを標準とし、エントリーするポイントや海の状況によりリーダーを太くしたり細くしたりと調節をかけていくと釣りがしやすくなります。
場所で太さを変える
オープンエリア
障害物がないオープンエリアの場合は、2号がおすすめです。
根がない場所であれば根ズレの心配をする必要がないので、太くする必要はありません。
むしろ細くすることで飛距離を稼ぐ方向で考えましょう。
トップチニングの場合はナイロンラインの2号で十分戦うことができます。
フロロカーボンを使う場合は、1.75号ぐらいの細いラインでも問題ありません。
ただ、掛かった時にロッドワークでチヌをいなしていく必要があるため初心者アングラーは2号がおすすめです。
ストラクチャーエリア
近場に根が混在している所では2号で問題なくボトムチニングをすることができます。
テトラ周りや少し沖目のブレイクラインを狙ったりする場合にも使いやすい太さです。
しかし、牡蠣殻帯などの根が厳しい場所では、一つ上のサイズで挑むとやりやすくなります。
2.5号から3号あると強気に攻めることができます。
どうしてもラインが傷付いていくので太めのリーダーの方が掛かった時のファイトに安心感が出ます。
また、磯場など荒い環境でチニングをする場合は4号以上の太いものを使用しましょう。
しかし、リーダーを太くし過ぎると結束強度が弱まり、すっぽ抜ける場合があるのでお気をつけください。
そういった場所ではメインラインも太くすることをおすすめします。
長さ
セオリー
よく言われている長さは半ヒロから1ヒロ取るのがセオリーですが、アングラーのスキルや場所、狙うチヌの大きさによって変えていきます。
因みに1ヒロは約150cmとなっていますので、半ヒロで75cmです。
ストラクチャーで擦れたとしてもこの長さを取っておけば問題が起きにくくなっています。
ノットを組み慣れていないアングラーに起こるトラブルとしては、ロッドのガイドとメインラインとリーダーの結束部が当たってしまい上手く飛ばないことや、最悪ティップに余計な負荷がかかり折れてしまうことがあります。
特にトップガイドの大きさに関係してくるので、自分が持っているロッドと相談しましょう。
長めにとる場合
リーダーを長めに取ることのメリットは、メインラインを傷付けにくいことです。
長めに取ることにより、きついストラクチャー周りでもメインラインが根に接触する回数を抑えることが出来るので消耗することがありません。
また、障害物が大きい場合でもリーダーを長く取ることで乗り超えやすくなります。
磯場やブレイクラインを攻める時は長めに取ることをおすすめします。
短めにとる場合
トップチニングの場合は短めに取ることをおすすめします。
根ズレとは関係ない場所なので、キャストのしやすさを優先しましょう。
ガイドと結束部分が接触しないので飛距離を確保することができます。
また、短めに取ることによりPEラインの浮力が強くなりますので、フローティングミノーやポッパーの浮き上がりが早くなります。
掛かった時に反転されて魚体がメインラインに触れることがないようにフッキング直後のファイトに注意してください。
チニング用リーダーおすすめ10選
リーダーの結束方法
FGノット
FGノットは、最初は複雑そうに見えて眉をひそめるかもしれませんが、慣れると簡単に結束でき色々な釣りに応用が効くポピュラーなノットなので是非覚えておきましょう。
FGノットのメリットは、結束強度が高い点と結び目が小さいので様々なロッドに対応できることです。
結束強度が高いことですっぽ抜けることがないのでチヌとのファイト中に悔しい思いをすることがありません。
また結び目が小さいことでキャストの邪魔になることが少なくなります。
ただ、綺麗に結ばないと結束強度が落ちてしまい、ロッドのガイドとトラブルにもなるのでお気をつけください。
図解で見て練習するよりも動画を見て覚える方が楽なので、練習して綺麗なFGノットを目指しましょう。
まとめ
エントリーする釣り場やその日の海底の状況、狙うサイズによって太さや長さを変えることができるリーダーは非常に便利です。
面倒な作業として捉えるのではなくアプローチ方法の一環として選んでみてください。
釣りの引き出しが広がります。
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