雷魚は大型で獰猛な肉食魚で、ルアーに対しての反応も良く、派手なバイトで釣り人を興奮させます。
雷魚用のルアーといえばフロッグが定番ですが、実はスピナーベイトやポッパー、羽根物での釣果も悪くありません。
もちろんそれぞれ一長一短なので、釣るフィールドに合わせて、使いやすい適切なルアーのチョイスも重要になります。
そこで今回は、雷魚に効果的なルアーの一覧と、おすすめモデルも合わせてご紹介します。
雷魚が反応するルアーの特徴
ルアーフィッシングでは、ターゲットにする魚のベイト、つまり餌になる生き物を把握することが重要です。
雷魚は小魚や小型の甲殻類、虫やカエルなどの両生類や爬虫類から、場合によっては小鳥やネズミを捕食することもある獰猛な魚です。
筆者は昔、雷魚の一種であるカムルチーを飼育していたのですが、ガラス越しに指に飛び掛かるほど食欲旺盛でした。
つまり動くものに反応する性質が強く、マッディウォーターのエリアを好むことから、野性では音や波動でも餌を探っていると予測できます。
雷魚の好むフィールドはカバーが多く、ルアーを泳がせにくいため、トップで使えてカバーに強いフロッグが、雷魚釣りの定番とされてきました。
最近は水路など、オープンなエリアでも雷魚が良く釣れるので、そういったエリアでは必ずしもフロッグにこだわる必要はないでしょう。
雷魚に効果的なルアーの種類
では、上記したポイントから、どのようなルアーが適しているのか考えてみましょう。
筆者が使った経験も元に、適したフィールドやアクションも合わせて解説します。
フロッグ
雷魚用ルアーとして欠かせないのが、中空ボディで水面からアピールするフロッグです。
雷魚は目が上に付いているのでトップウォーター系のルアーが定番で、カエルも普段から食べているので、ベイトとしても適合しています。
また、フロッグはフックがボディに密着することで、カバーを回避するスナッグレス効果が秀でているメリットもあります。
フロッグはバスフィッシングにも使用されますが、雷魚に対応できる太くバーブレスのフックを装備しているものが必須です。
アクションの自由度も高く、岸のふちから落としてアピールしたり、雷魚が潜んでいそうな場所で、水面を叩くように動かすのも有効です。
スピナーベイト
近年雷魚も数を減らし、プレッシャーから擦れている場合もありますが、そんなときに有効なのがスピナーベイトです。
スピナーベイトはブレードによる波動とフラッシングで魚にアピールできるので、マッディウォーターにも強く、食い気を誘う構造になっています。
フックを覆うラバースカートもアピール力を高めていて、魚が喰いつく目印にもなります。
もちろん泳がせなければアピールできないので、ある程度開けた広いポイント限定にはなりますが、そういったエリアでの信頼性は高いです。
雷魚に使うのであれば、フックはカエシを削って磨き、強度不足を補うためにある程度ドラグに頼ってやり取りするのがおすすめです。
ポッパー
ポッパーは音でアピールするルアーで、水を噛みながらポコポコとなまめかしい音を発して魚にアピールします。
雷魚用としては、とりわけ食い気が盛んな真夏の時期の、オープンなエリアで隠れている雷魚を引っ張り出すのに向いています。
ポッパー自体は根掛かりに弱いものの、最近はフロッグでありながらポッパーの特性を持つポッパーフロッグも雷魚釣りの定番になっています。
強度面や使い勝手、フィールドへの汎用性も踏まえると、ポッパーを使いたいときはポッパーフロッグを選ぶのがおすすめです。
羽根モノ(クローラーベイト)
ボディに羽の付いたクローラーベイト、いわゆる羽根物も雷魚からの反応がいいルアーです。
水掻き音と、羽から出る金属音でアピールし、タダ巻きでも反応がいいのが特徴です。
クローラーベイトと言えばビッグベイトでおなじみですが、雷魚用としてはビッグベイトである必要はなく、10㎝以内が扱いやすいでしょう。
ただし、大型の雷魚がかかると、羽が曲がってしまうなど、壊れることもあるので注意が必要です。
筆者も新品の羽根物でデイナマ中に、いいサイズの雷魚が喰ってきて片翼がもげ、ナマズを釣る前に壊れて複雑な気持ちになったことがありました。
また、羽根物を使う場合も、シングルフックのバーブレスに交換することをおすすめします。
雷魚に効果的なルアーおすすめ10選
上記したルアーを含め、雷魚釣りにおすすめのルアーを厳選してご紹介します。
雷魚用として使う場合は、強度があってバーブレスのフックに交換する必要があるものもあるので、標準フックもチェックして選びましょう。
スミスグロッサ ORG
雷魚用フロッグの定番モデルで、使いやすいサイズと重量感なので、初心者はまず試してほしいモデルです。
ボディがスムーズに潰れる作りなのでフッキングもよく、ブレードやテールなどを追加できるスイベルもあるので、カスタマイズ性も良好です。
カラーも、視認性を重視しながら使いやすい落ち着いたものが多いので、いくつか用意しておくといいでしょう。
TIEMCOヴァジュラ ラビット RBT 80mm 21g
大型かつヘビーなセッティングで、遠投性能に長けたフロッグです。
これぐらいのサイズならアピール力も高くなり、雷魚は口が大きいので、比較的小さな個体も大型のフロッグに果敢にアタックしてきます。
ウィードの上を転がしてもひっくり返りにくい作りなので、渋いシチュエーションの貴重なバイトを逃しにくいのもメリットです。
FinesseタンクコヨーテJr
ウエイトを小さくまとめたことでキャスタビリティに長け、使えるフィールドも幅広いマルチなフロッグです。
直進方向性が良く、水面を泳がせるのにも適しているので、カバーの薄いエリアでもバランス良く合使える設計になっています。
活性が低い、または魚影が薄いポイントも含め、広くポイントを探りたい場合に便利なモデルと言えます。
バレーヒルウィップラッシュファクトリー A.M.G.R.アマガエル 62mm
アマガエルをデフォルメしたコンパクトボディで、細かいロッドアクションに対応する演技力が魅力のフロッグです。
ノーズダイブしにくいのでロッドアクションへの反応が良く、高浮力設計なのでキビキビとしたアクションを可能にしています。
雷魚が潜んでいそうな場所を、ねちねち誘いたいときにもってこいのフロッグです。
depsビーカスタム ダブルウィロー 3/4oz
釣果は期待できるスピナーベイトですが、ワイヤーを使用しているため強度に不安が残ります。
ビーカスタムは比較的丈夫な作りになっていて、筆者の経験ではひどく曲がったこともなく、強度的に安心感のあるスピナーベイトです。
構造上フックは交換できないので、カエシを削り、段差を磨いて使用するといいでしょう。
FinesseTANK D-CUP
コンパクトにまとまったボディながらよく水を噛み、ポッパー顔負けのアピールを可能にしたポッパーフロッグです。
55㎜のコンパクト設計なので、ショートバイトで大型フロッグを食い切らない場合にも使いやすいでしょう。
カラーバリエーションも多く価格も抑えめなので、ついつい揃えたくなる魅力もあります。
SMITHK.O.Zポッパー
全長60㎜ながら19.5gのヘビーウエイト設計で、よりアピール力重視のポッパーフロッグです。
ウエイトを稼いだことで沈みやすくなり、水咬みがいいので音や波動でのアピール力が高く、遠投もしやすくなっています。
スカート付きなので、小さくまとめたキャスタビリティを生かしつつ、シルエットの大きさも確保しバイトを誘います。
エバーグリーンポッパーフロッグ 6cm 18g
音とシルエットのアピール力はもちろん、操作性の逆さも魅力のポッパーフロッグです。
コンパクトでウエイトがあるので遠投にも強く、風の強いシチュエーションなどでも扱いやすくなっています。
水面での水噛みがいいので泳ぎもよく、スナッグレス効果も高いので、ヘビーカバーからオープンなエリアまでマルチに使えます。
Rapalaポッパー スキッターポップ SP7
ハードルアーにこだわって雷魚を狙いたいときにおすすめのポッパーです。
ポッパーを使う以上ポッパーフロッグ以上のメリットがほしいですが、スキッターポップはミノーに近い遊泳力で、ほかにはないアピールが可能です。
バルサボディで樹脂カップなのでやや消耗は激しいですが、ほかにはないアクションで擦れた雷魚におすすめです。
JACKALLノイジー ポンパドールJr. 18g 66mm
小型のノイジークローラーの定番モデルで、筆者も雷魚の釣果がいいルアーです。
筆者は主にナマズ用に使っていますが、むしろ雷魚からの反応が良く、夏にオープンエリアで釣るときの強い味方になってくれるでしょう。
とくにファストリトリーブでのアピールが良く、雷魚用に大きいフックを付けてもよく泳いでくれます。
HEDDONタイニークレイジークローラー(X0320YRH)
こちらもナマズ用に使っているルアーですが、雷魚用としてもおすすめできる小型のクローラーベイトです。
スローリトリーブでもなまめかしく動いてくれて、羽の構造がシンプルなので、多少のダメージであれば修正しながら使い続けられます。
アイにカバーが付いているのでフックの交換がややネックですが、その手間をかける価値のあるおすすめルアーです。
まとめ
雷魚用ルアーはフロッグが定番ですが、紹介したようにポイントを選べばさまざまなルアーを使い、多彩な攻め方が可能です。
年々釣果も渋くなってきているので、ルアーの手数を増やし、貴重な一本を的確にキャッチしましょう。
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