今回の記事は、バス釣りにおいて必須テクニックとも言える『ミドスト』についてです。
ミドストのメリットやデメリットを細かく分析し、どんな状況や釣り方に向いているかを分かりやすく説明していきます。
またミドストに適した最強ワームや、筆者が実際に使用しているおすすめワームも後半に紹介します。
刺し方や、選び方、ワームのサイズ等もしっかりと解説します。
ミドストはマスターすると本当によく釣れますし、ぜひ読者様の釣果アップのお役に立てればと思います。
ミドスト用ワームの特徴
ミドストというテクニックは、ミッドストローリング(mid stroring 直訳で中層を漂う)の略で、ワーム+ジグヘッドを使用する釣法です。
派手なアクションは加えず、ただ巻きもしくは軽いシェイクを加えながらワームを中層でゆっくりとフワフワプルプルと漂わせながら巻いて誘います。
そのため、ジグヘッドで使用が可能であること、またわずかな水流やロッドアクションに対して自発的にアクション可能なワームであることがミドストワーム最大の特徴です。
細身のボディ形状であったり、艶めかしく動くテール、わずかな水流にもレスポンスよく反応するパーツ等を備えているワームが最もミドストに向いています。
ワームでミドストのメリット・デメリット
メリット
広レンジ攻略可能
中層を漂わせながら巻いてくるテクニックですが、必ずしも中層だけを狙う必要はありません。
フォール時間や、巻きスピードの調整で表層もしくはボトム付近を巻くことも可能であり、広範囲を探れる万能テクニックです。
中層をベースに置き、反応がなければ各レンジを隈なくチェックしましょう。
誰でも簡単
ミドストをネットで調べていると、ロッドアクションの方法や、ラインテンションの保ち方、巻き方など様々なテクニック解説が出てくるため、難易度が高いと感じます。
しかし、実際にはほとんどのケースでアクションは不要であり、ワームが自発的にアクションするためただ巻きでオッケーです。
過剰な知識は不要で、レンジキープだけを意識し気軽にスタートできます。
素早くじっくりサーチ
通常ワームの釣りであれば、リグをピンポイントで入れてスローに誘う釣りか、シャッドテール等を巻く釣りがメインになります。
ピンポイントの釣りはスローテンポで手返しが悪く、シャッドテールの釣りはゆっくり巻くとアクションが破綻します。
ミドストであれば、じっくりかつ手返し良く広範囲をサーチできます。
オールシーズン使用可能
ボリュームのある艶めかしいワームをゆっくりと巻いてくるこの釣りは、季節を選ばずバスを釣ることが可能です。
ベイトフィッシュを意識した魅せ方で、ハードルアーのような違和感も無くナチュラルな波動で捕食モードのバスをしっかりと騙すことが可能なためです。
特に動きが鈍い冬や、早春に効果抜群です。
クリアウォーター攻略
クリアウォーターエリアは、釣り人を悩ます最も難しい状況です。
ハードルアーや太いラインでは、バスに見切られてしまったり、ワームであってもスローな釣りでは違和感を感じ取られて見切られます。
一定レンジを自発的なアクションで巻いてくるミドストであれば、クリアウォーターであってもルアーだと気付かれにくく、しっかりと釣果を出せます。
スレたビッグバスに強い
ミドストでは、ワームのサイズ感によってバスのサイズを狙って釣ることが可能です。
実績が証明であり、琵琶湖をはじめとする全国のフィールドでミドストはロクマルの実績が非常に多い釣法です。
6インチ等を使用すれば、小バスはまず食ってきません。
ボリュームのあるワームと、ワーム自体の持つ力を信じて投げきりましょう。
デメリット
リアクション要素がない
捕食モードに入っていない、食い気のないバスには効きません。
一定レンジを巻いてくるだけの釣りなので、驚かせたり怒らせたり、リアクションで思わず口を使わせるような釣り方には不向きなためです。
食い気のない状況では、スピード感のある速い釣りが有利なので、地合いをしっかりと見極めて使用するタイミングを掴んでいきましょう。
根掛り
地形変化が激しいポイントや、カバー周辺では根掛りのリスクが高まります。
ジグヘッドを使用するため針がむき出しであること、また一定レンジを巻いてくるので急激な地形変化には対応できません。
スピニングで柔らかいロッドと細めのラインを使用するため、強引に根掛りを弾くこともできないので、初場所での使用に注意しましょう。
流れに弱い
流れの強い河川、湖流の効いたエリアでは流されてしまいミドスト本来の効力を発揮できません。
ラインも流されてしまい、一定レンジを真っ直ぐ引いてくることが困難になるためです。
河川であっても緩いエリアや、ワンド等のピンポイントであれば可能です。
メインとしては止水域やダムなど、流れの影響を受けないエリアで使用しましょう。
専用タックルが必要
1本ミドスト用にタックルを準備する必要があります。
ミドストは基本的に、ベイトタックルでは難しく、スピニングであってもフィネス用4lbラインを使用するようなタックルでは成立しないためです。
ライトクラスで柔らかく、それでいてバットパワーのある竿が好ましく、繊細なリーリングや当たりを感じるためにもPEラインが向いています。
ミドストワームの選び方
ボディ形状
まずミドストを攻略するにあたって、ワーム選びで最も重要なボディ形状です。
ジグヘッドでの使用が前提ですので、ジグヘッドに装着できるワームを選びます。
漂わせるようナチュラルに巻いてくるため、抵抗のないボディよりもリブやボディパーツによる抵抗があるワームの方がブレーキが掛かり、レンジキープしやすいです。
細く長過ぎるストレートワームや、太く短すぎるようなスティックベイトではジグヘッドとミスマッチでミドストには不向きです。
クローワームのような甲殻類系ワームでも使用は可能ですが、ベイトフィッシュを意識した釣法なので、ボディ形状も小魚を模したワームの方が反応が良いです。
サイズ
ワームサイズもミドストにとって非常に重要なポイントで、各フィールドの旬なベイトフィッシュを把握して決める必要があります。
春は、ワカサギであったり孵化して間もない小魚が多く4インチ前後の小さめのワームに反応が良いです。
夏から秋に掛けてはベイトフィッシュも大きく育ち、大きなワームに反応が良くなります。
アユやハスのような20cm前後の魚も捕食するようになるため、6インチ以上あるような大きなワームに反応が良くなります。
冬は大きなシルエットでデッドスローに巻く釣りが効くため、寒いからと言ってサイズダウンせずに、5〜6インチのワームでの実績が高いです。
1インチの差で当たりの有無が大きく変わるため、サイズを細かく刻んで反応をチェックしましょう。
重さ
ワームの重さは、水深によって選ぶように心掛けましょう。
しかし、インチの大きなワーム=重い=使えない、では無いので勘違いしないようにしましょう。
大きなワームであっても、ジグヘッドを軽くすることでシャローであっても漂わせながらゆっくりと巻いてこれます。
サイズによる重さではなく、ソルトインの高比重モデルかどうかで判断すると分かりやすいです。
高比重ワームで、飛距離とフォールスピードを売りにしているワームはシャローでの使用は難しく、ボートでのディープミドスト向きです。
逆に極端に軽かったり浮力の高いワームも、巻くと浮いてくるために初心者にはレンジキープが難しいので要注意です。
カラー
カラーに関しては、正直言って好みでOKだと考えています。
できればベイトフィッシュに似せ、リアルに寄せたカラーが使っていて気持ちいいですが、大きく釣果に差が出た経験はありません。
全国の釣果を見てても、様々なカラーでしっかりと釣れているので自らのセンスでOKです。
投げ続けたカラーで結果が出れば、そのカラーが自身の必釣パターンになります。
筆者のおすすめとしては、シルエットのはっきりとでる黒系をよく使用します。
クリアレイクでは小魚系カラーを使用するので、迷うようでしたらこの2パターンを参考にして頂ければと思います。
ミドストはカラーより、レンジキープとワームのサイズが重要ですので、そこまで神経質になる必要はありません。
テール
冒頭でも書きましたがミドストの特性上、ゆっくりと漂わせるように巻いてくるので、わずかな水流やアクションにも反応するテールやボディパーツが非常に重要になります。
棒のようなストレートワームよりも、テールがあった方が反応の仕方が全く違います。
極端に言えば、ワームの力で勝手に動いて誘ってくれればロッドアクションは不要な釣りです。
おすすめは長めのピンテールで、クネクネとした自発的なアクションはスレたバスに効果抜群です。
後半で、筆者の考えるミドストに適したテールを備えているアイテムを解説していきますのでぜひ参考にしてください。
ミドスト最強ワームおすすめ12選
Depsデスアダー 6インチ
見た目はそこまでリアルではありませんが、水中での動きと扱いやすさを見れば納得です。
ボディ全体のリブが抵抗になり、大きく水を押しながらゆっくりと漂うように巻くことが可能で、まさにミドスト最強ワームです。
5インチですとバイトは多いですが小バスも混じるため、デカバス狙いなら6インチ一択です。
Depsサカマタシャッド 5インチ
ダートアクションが売りのサカマタシャッドですが、ダートするために付いている頭部のフィンが抵抗になり、ミドストでの水中姿勢が非常に安定します。
ロッドに小刻みなアクションを加えればキビキビとロールし、テールも長く平らなためしっかりと追従するように動きます。
ボリューム感と存在感があるのでデカバス狙いに最適です。
Depsフリルドシャッド 4.7インチ
最大の特徴はヘッド部にある、上に張り出した大きなリップです。
このリップにより、巻くだけでフラフラとゆくりロールするアクションが可能です。
フロロカーボンの14lbまでならアクションが破綻しないため、Mクラスのベイトタックルでもミドストが可能です。
O.S.Pドライブスティック
本来フォールを重視した高比重スティックベイトはあまりミドストには向きません。
ドライブスティックの場合は1g前後の軽量ジグヘッドの使用で自重とのバランスがとれ、水平姿勢をキープしながらロールが可能です。
テールも細く長いため、しっかりとアクションします。
ボートでのディープミドスト攻略にもおすすめです。
O.S.Pマイラーミノー3.5
魚の鱗のフラッシングを極限までリアルに再現するために開発されたマイラーチューブを搭載しており、ワームとは思えないルックスに仕上がっています。
アクションはナチュラル寄りですが、微振動ロールとリアル過ぎるフラッシングによりスレたバスに強烈にアピールします。
2.5だとミドストには小さいので、3.5をおすすめします。
フィッシュアローフラッシュJスプリット 3/4
説明不要リアルベイト、フラッシュJシリーズです。
スプリットの場合は素材も柔らかくなっており、テールが二股に分かれているのが特徴です。
ノーマルフラッシュJではイマイチ自発的なアクションが出せませんが、スプリットはわずかな変化をとらえることが可能で、小刻みなアクションをするのでミドストに向いています。
GETNETジャスターフィッシュ 4.5
高浮力ボディですが縦に平らなので浮き上がりにくく、水中姿勢をしっかりとキープできます。
わずかな水流でなびくテールにキレのある平打ちアクションが特徴で、ミドストの釣りでもリアクションバイトを誘えます。
3.5インチもラインナップされていますが、他のワームと差別化するためにも4.5をおすすめします。
JACKALRVドリフトフライ 3.0
見た目のリアルさと、ベイトフィッシュ感でまさにミドストワームに最適と言ったところですが、最大の特徴はヘッド部に設けられたリップです。
リップで抵抗を受けることで、移動距離を抑えたキレのある大きなロールが可能であり、レンジキープも簡単に行えます。
抵抗によりスピードを極限まで落とせるので、低活性時に効果を発揮します。
RAID JAPANフィッシュローラー 4インチ
レイドからリリースされている、まさにミドスト専用ワームです。
ミドストを誰でも簡単に行えるコンセプトで設計されており、エラの張った形状とエアホールによって抵抗と浮力を両立し、レンジキープがしやすくなっています。
フラッシング効果とナチュラルなテールを備え、またどんなフィールドにもマッチするサイズ感でとても使いやすいです。
EVERGREENラストエース75
ラストエースその名の通り、トーナメンターにも愛用される説明不要の最終兵器的ルアーです。
リアルなカラーと、小魚そのものな見た目でクリアレイク攻略にもおすすめです。
ノーアクションでi字に引いても良し、小刻みにシェイクを加えてピクピクと踊らせても良し、サイトにも良し、様々な使い方ができます。
一誠カタクチワーム ヤバクネ 4.5インチ
大きなスリットが蛇腹状に入っているため、ミドストでロールさせた際にクネクネと艶めかしくアクションします。
4.5インチのボリューム感と、テールだけでなくボディ全体で動くためアピールバツグンです。
そのため他レンジからも魚を引っ張れるので、手返し重視のサーチベイトにおすすめです。
トランスセンデンスイギータ 5インチ
ベイトフィッシュを意識したフォルムに、フラットな上面と独特なテールが特徴的です。
上面で水を受けるため浮き上がりを防止するため、ミドストに最適です。
巻きのスピードで波動が変わる『スタビライザーテール』を備えており、イギータ独自の波動のため、スレたバスに圧倒的な反応の良さを発揮します。
ミドストワームの刺し方
ミドストのジグヘッドの刺し方は重要で、歪んでいると真っ直ぐ泳がなかったりロールしないといったトラブルの元になります。
- ジグヘッドの針とワームをあてがって、刺した針を抜くポイントを確認する
- ワーム頭部の先端から刺し入れ通す
- 確認したポイント(背中側)から針を抜く
- 真っ直ぐになるよう微調整する
シンプルではありますが、最初は慣れが必要です。
一度失敗するとジグヘッドの場合は再利用が難しいので、使用済みのワーム等で廃棄する前に練習してみてください。
You Tubeに分かりやすい刺し方の動画があったので、こちらもぜひ御覧ください。
2分頃から、刺し方のお話です。
まとめ
ミドストワームの選び方や、おすすめなど解説してきました。
ミドストをマスターすればバスのサイズがアップする上に、今まで苦手と感じていた季節でもバスが釣るようになります。
ぜひ、参考にしていただきフィールドで試してみてください。
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