ロックフィッシュとは、海底の岩礁帯や海藻に潜む根魚のことです。
ロックフィッシュはフッキングと同時に根に潜ろうと強い引きをします。
ロックフィッシュを釣るためのロッドにはスピニングとベイトの二種類があります。
ベイトロッドはパワーが強いので、ロックフィッシュの引きに負けることなく根から魚を引き離すことができます。
この記事では、おすすめのロックフィッシュ用ベイトロッドについて、長さや硬さなどを解説していきます。
ロックフィッシュにベイトロッドは必須?
ベイトロッドは硬めでパワーのあるものが多いので、小型のカサゴやメバルなどをターゲットとする場合は必須ではありません。
また、冬などの魚の活性が低い時期などは軽いルアーの方が反応が良いことがありますので、そういう場合もスピニングタックルの方が扱いやすいでしょう。
しかし、50cmを超えるような大型のアイナメやソイを狙う場合や、磯など根の荒い場所で釣りをするのであればベイトロッドが適しています。
ターゲットやフィールド、使用するルアーによってスピニングロッドとベイトロッドを使い分けるようにしましょう。
ロックフィッシュでベイトロッドを使うメリット・デメリット
メリット
太いラインを使える
ベイトロッドはスピニングロッドと比較して、より太いラインを使用することができます。
ロックフィッシュは根を攻めるので根擦れが多い釣りです。
そのため、太いラインを使うことで根擦れによるラインブレイクの頻度を軽減することができます。
また、根掛りした際にもラインが切れることなく仕掛けを回収できることが増えます。
リールのパワーがある
ベイトロッドと組み合わせるベイトリールは、スピニングリールよりもパワーがあります。
そのため、魚をフッキングした際にはロッドのパワーだけではなくリールのパワーも利用してゴリ巻きすることができます。
根に潜ろうとするロックフィッシュを一気に根から引き離せるので、キャッチ率が高くなります。
手返しが良い
スピニングリールでのキャストは、ラインを抑える手と反対の手でベールを起こす動作があります。
しかし、ベイトリールではその動作がありませんので、スムーズにキャストの動作に移ることができます。
足元のケーソンの穴を一つずつ攻める際や、スイミングで広範囲を攻める際に、とても手返しが良くなります。
デメリット
飛距離が伸びにくい
ベイトロッドでは太いラインを使用すので、ラインの自重が影響してキャストの飛距離が伸びにくい傾向があります。
また、ベイトリールはブレーキを効かせるので、スプールの回転が制御されてラインの放出時に抵抗が生じてしまうことも原因です。
ロングキャストをして広範囲や遠くのポイントを攻める釣りには不向きと言えます。
軽いルアーを使いにくい
ベイトロッドは一般的に重めのルアーを使用するロッドです。
そのため、魚の活性が低いときに有効とされる軽いルアーの使用には向いていないものが多いです。
ベイトロッドでの軽いルアーの使用はキャストなども難しく、ライントラブルの原因となってしまいます。
軽いリグを使用したい場合はベイトロッドを避けた方が良いです。
ロックフィッシュ用ベイトロッドの選び方
長さ
ロッドの長さは8ft前後のものが、足元のポイントも少し離れたポイントも狙えるオールマイティな長さです。
足元などの狭い範囲しか攻めることがなかったり、小型の魚しか狙わない場合などは7ft前後の短めのものでも使用することができます。
9ftなどの商品もありますが、ロングキャストをできるといったメリットがある反面、取り回しが難しいなどのデメリットもあります。
長いロッドは使用が難しいので、自分のレベルに合わせて選ぶようにしましょう。
硬さ
ベイトロッドの硬さはターゲットのサイズや、使用する場所によって選びます。
30cmなどの比較的小型の魚を狙う場合や、5gなどの軽いルアーを使用する場合は、LやMLといった柔らかめのロッドを使用します。
MやMHといった硬さのロッドは、幅広い重さのルアーを使用でき、大型の魚も釣りあげるパワーを備えていますので、オールマイティに活躍できる硬さです。
磯などの根が荒い場所で使用したり、50cmを超えるような大型の魚を専門に狙う場合はM以上の硬いロッドを使用しましょう。
継数
ロックフィッシュ専用に発売されているベイトロッドの継数は2ピースが一般的です。
自転車で移動する方など、道具をできるだけコンパクトにまとめたい場合は、4ピースのロッドなどもあります。
コンパクトに仕舞えるロッドは旅行などにも持っていきやすく、ちょっとした釣りを楽しむには向いています。
振出のロッドはパワーが劣りやすく、ベイトロッドのメリットを生かせないので避けた方が良いです。
メーカー
ロックフィッシュ専用のベイトロッドは多くのメーカーから、様々な型番が発売されています。
シマノやダイワなど幅広い釣りに対応した道具を多く発売しているメーカーや、アブガルシアなどのルアーフィッシングに特化したメーカーなどがあります。
安価な初心者向けの商品ばかりを扱っているようなメーカーの場合、ロッドの質や設計が十分でなくパワーを生かしきれないなどの問題が生じることもあります。
このようなメーカーの場合は、店頭で実際に触ってみるなど、慎重に選ぶようにしましょう。
価格
あまりに安価な商品だと、ロッドの質が悪く、魚を寄せるパワーを発揮できない場合などがあります。
価格は最低でも1万円前後の商品を選ぶと、大きな失敗はありません。
感度や操作性なども基本的な性能は保証されている商品が多いです。
高い商品では4万円以上などする商品もありますが、道具やメーカーに強いこだわりがないのであれば、そこまでの商品は必須ではありません。
シマノのロックフィッシュ用ベイトロッドおすすめ4選
ソルティーアドバンス ROCKFISH B76M
様々なルアーフィッシングに対応するソルティーアドバンスシリーズのロックフィッシュ仕様のベイトロッドです。
ルアーウェイトが8gから32gなので、ロックフィッシュを狙うためのルアーをオールマイティーに使用することができます。
キャストの精度とパワーを重視した設計になっていて、良型のロックフィッシュにも対応できるロッドです。
ゾディアス 172H-2
こちらはバスロッドの流用となります。
グリップの設計により感度が向上していて、ロックフィッシュに必要なロッドの繊細さを備えています。
12gから42gのルアーを使用できます。
さらに、25lbまでの太いナイロンラインとフロロカーボンラインも使用できるので、ベイトロッドのメリットを生かせる仕様のロッドです。
ハードロッカーBB B76MH
シマノから発売されているロックフィッシュ専用ロッドシリーズであるハードロッカーシリーズのエントリーモデルです。
ルアーウェイトが10gから40gなので、テキサスリグを使用したボトムの釣りから、ジグヘッドを使用したスイミングまで、幅広い攻め方ができます。
堤防、波止エリア用ですので、磯などの厳しい条件でなければ、このロッド一本で十分対応できます。
ハードロッカーSS B76H
ハードロッカーシリーズのBBより一つ上のランクのロッドで、2022年発売の最新作です。
リールシートの設計が改良され、軽量化を実現することができています。
握りやすさも向上しているので、感度が良く、繊細なルアーアクションをすることができます。
軽量化はされていますが、パワーは維持してあるので良型ロックフィッシュにも対応しているロッドです。
ダイワのロックフィッシュ用ベイトロッドおすすめ4選
ハードロックX 83MB
ダイワから発売されているロックフィッシュ専用ロッドのエントリーモデルです。
硬すぎない設計になっているので、ロックフィッシュ専用ロッドに慣れていない人でも扱いやすいです。
ロングキャストや根の回避などをできる長さですが、同時に操作性を損なわないギリギリの長さになっています。
HRF 83MB・Q
ダイワから発売されているロックフィッシュ専用ロッドのHRFシリーズの中でも、2022年発売の最新ロッドです。
癖のない硬さに仕上がっていて、ボトムの釣りからスイミングまで幅広いルアーアクションに対応しています。
自重も122gと軽量化されていて、従来のロッドよりも感度と操作性が向上しています。
中・上級者も納得の使用感を実現したロッドです。
セブンハーフ 76MB
4ピースで、仕舞寸法が63cmとコンパクトな持ち運びしやすいロッドです。
ロックフィッシュに対応するベイトロッドで、このような仕舞寸法がコンパクトなロッドは珍しいです。
自重が118gと軽く、長さも7.6ftとなっていて取り回ししやすい長さです。
いろいろなルアーを投げやすい調子になっているので、使いやすいロッドと言えます。
HRF AIR 86M/MHB
HRFシリーズの中・上級者向けロッドです。
ロッドの無駄を省いて感度と操作性が大きく向上しているため、繊細なルアーアクションをすることが可能になっています。
ロングキャストしたルアーも的確に操作できるほどの繊細さがあります。
その一方で、魚を一気に根から離せるパワーも備えているので、良型ロックフィッシュにも十分対応できます。
アブガルシアのロックフィッシュ用ベイトロッドおすすめ4選
クロスフィールド XRFC-702M
様々なルアーフィッシングに対応するクロスフィールドシリーズのロックフィッシュ向けモデルです。
メーカー希望本体価格が1万3000円程のロッドで、ロックフィッシュに対応する十分な機能を備えているコスパの良いロッドです。
ルアーウェイトが3.5gから24gとベイトロッドにしてはライトなので、漁港や堤防などでの使用が向いています。
ソルティースタイル ロックフィッシュ STRC-732H-KR
ソルティースタイルシリーズのロックフィッシュ専用モデルです。
7.3ftの長さや10gから40gのルアーウェイトなど、大型のロックフィッシュを狙う最も標準的な仕様となっています。
それほどロッドの長さはありませんが、テトラや磯場などの大型の個体が潜むポイントをロングキャストで十分に攻めることができます。
ソルティーステージ KR-X ロックフィッシュ SXRC-882EXH-KR
8ft台後半のロングベイトロッドです。
超ロングキャストが可能で、まだ場荒れしていない手付かずのポイントを攻めることができます。
高感度なティップを備えているので、ロングキャストで失われがちな感度や操作性を損なわない使用感となっています。
同時にバットパワーも十分なので、大型の個体にもしっかりと対応できます。
エラディケーター ロックスイーパー ERSC-80EXH レジェンドロッカー
ロックスイーパーは従来のモデルも感度やパワーの質には定評のあるロッドでした。
ブランクスの素材・設計・製法の見直しをすることで、強度・軽量化・感度がさらに向上したのがこちらの商品です。
ルアーウェイトが12gから40gとなっていて十分な硬さもあるので、ランカーサイズの強烈なファイトを受け止めることができます。
メジャークラフトのロックフィッシュ用ベイトロッドおすすめ4選
NEW ソルパラ ハードロック SPX-762MH/B
様々なルアーフィッシングに対応するソルパラシリーズのロックフィッシュ向けモデルです。
メーカー希望本体価格がちょうど1万円程度のエントリーモデルになります。
7gから40gのルアーを使用でき、操作性や感度も十分に備えています。
価格の割に性能が充実しているので、コスパの良いロッドです。
「三代目」クロステージ ハードロック CRX-792MH/B
初中級のアングラーが気軽に本格的なスペックを体験できる、コスパに優れたロッドです。
ティップが柔軟にできていて操作性が良い一方、バット部分はパワーが十分に備わっています。
リールとロッドのパワーを生かしたファイトが可能です。
初めてのロックフィッシュ向けベイトロッドにおすすめの一本です。
デイズ DYC-702H
こちらの商品はバスロッドの流用になります。
バス釣りはワームやハードルアーを使用する釣りで、ロックフィッシュと共通するルアーアクションもありますので、ロックフィッシュにも使用できます。
10.5gから42gのルアーを使用できる硬さがあり、ビッグバス向けのモデルなので、ロックフィッシュを釣り上げるパワーも十分に備えています。
トリプルクロス ハードロック TCX-792MH/B
8ft近い長さと7gから40gのルアーを使用できる硬さがあり、ロングキャストが可能なベイトロッドです。
レギュラーファーストの調子となっているので、繊細で操作性の良いティップと、根魚の強い引きに負けないバットを併せ持ちます。
的確なルアー操作と、根魚を一気に根から引き離すパワーが必須なロックフィッシュに最適なロッドと言えます。
まとめ
ベイトロッドがあれば、スピニングロッドだけではキャッチできなかった大型ロックフィッシュをキャッチすることができます。
大型魚とファイトするための大きな武器として、ベイトロッドを携えてロックフィッシュに挑戦してみてください。
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